谷川岳:平標山〜谷川岳縦走 & 東黒沢〜広河原(宝川)

◆◆◆ 2008.10.13 ◆◆◆

 
 いつぞや雨のため中止せざるを得なかったヤゴロウ谷遡行&尾手納〜五勇山〜国見岳ハイキングに出かけることになった。参加者は、大分の新入会員2名を含む11名である。内訳は、沢登:5名、ハイク:6名

 今回も前日夕方集合、ささやかな懇親会を催し親睦を深めることにする。宿泊は、前回と同じく椎葉ダム堰堤横の広場である。ここは車の往来が少しあるがトイレ完備でなかなか居心地がいい場所だ。

 翌日13日、早朝取り付きである尾手納へ移動。車道終点から少し戻った車道脇の空き地に駐車、07:00出発する。
 
 登山道が、ヤゴロウ谷を渡渉する所で、ハイク組と分かれる。
 集合は、五勇山ピーク、13:30-14:00の予定である。早く着いたら必ず待つこと、決してウロウロしないように!と約束し分かれる・・・・・・・・・・


 
※本山行記録をごらんの皆様へ!
 記録のまとめがたいそう遅くなりました。山行からおよそ2ヶ月経過しております。写真はウソつきませんが、報文はひょっとしたらウソついているかもしれません。申し訳ありません。十分、御注意ください

 
※概念図は、地形図を基に作成。登山道は、地形図記載の登山道を転載していますので実際とは異なり可能性があります。国見岳方面の概念図は、『上ノ小屋谷』の記録を参照ください。

参加者
【ヤゴロウ谷】 
津行、松崎、新谷T、赤澤、久保、以上5名   
【国見岳】 
新谷C、鉄井、三栗、西方、田村、栗原、以上6名

行程
【ヤゴロウ谷】
Parking出発(07:00)〜ヤゴロウ谷渡渉・取付(07:30/35)〜ハクエ谷出合(08:15)〜CS15m滝(08:20/40)〜ヤゴロウ本谷出合(09:20/30)〜8m滝(11:00)〜4m滝(11:15)〜沢靴⇒登山靴(11:20/40)〜藪突入(11:50)〜登山道国見分岐(12:02)〜五勇山(12:05/13:30)国見組と合流〜Parking(15:00)

【国見岳】
Parking出発(07:00)〜ヤゴロウ谷渡渉・取付(07:30/40)〜石堂屋分岐(09:15)〜五勇山(10:00/07)〜烏帽子岳分岐(10:10)〜国見岳(11:20/12:30)〜五勇山(13:25/13:30)沢登組と合流〜〜Parking(15:00)

 尾手納〜ヤゴロウ谷〜五勇山 


 宿泊地:椎葉ダムから上流に向かう。耳川右岸に沿って走ると尾前。左手耳川右岸から出合う水無川沿いに上流へ向かう。途中、脇道に入り込んだりしたが6時半過ぎに尾手納に到着。舗装の切れる萱野まで行き終点を確認、Uターンして10分ほど戻り道路わきに駐車する。
 
 空は快晴!今日は天候に恵まれた。少し冷たいがすがすがしい田園の空気で気分一新、支度して07:00出発。
車道をしばらくたどれば未舗装になり所で終点。ここは小広場になっており、数台は駐車できそうだ。ここから標識に従い踏み跡をつたえば谷に出る。沢登組はここが取り付きである。沢装備に支度し ハイク組と別れ、遡行開始。

 ゴロゴロする大岩を伝っていけばしばらくで釜のある7m滝が現れる。ここはすぐ右手から小さく巻いて越える。

快適な遡行と尾根歩きを約束してくれそうな快晴に恵まれる。30分ほど歩いて取り付きの谷に出る
ゴロゴロする大岩を伝っていけばすぐ7m滝が現れる。右手から小さく巻いて越える

 7m滝上流には落差の小さな斜滝が続く。適当に越えていけばしばらくで側壁を持つ10m滝。7m滝よりは立派な滝である。ここは右手の大岩を回り混むようにして滝上にでる。上流には斜滝が続く。しばらく行けば右岸よりハグエ谷が出合う。取り付きから40分の距離である。正面本流には、両岸に高さは20m以上?の側壁が屹立した堂々たる関門が現れる。吸い込まれるように関門をくぐる。

 
ハグエ谷出合いを過ぎると、両側壁が屹立する関門が現れる。吸い込まれるように関門の中へ!


 大岩が両岸に屹立する関門に入っていく。右岸の岩棚を伝えば、薄暗い大岩の奥に一条の滝が白い流れを釜に落としている。上部には両岸の岩を裂くかのように直径数mもある大きなショックストーンが割り込んでいる。
 しばしひやりとした冷気を味わい巻きにかかる。左岸の岩壁は登れそうだが、浮石もありそうだ。無理すること無いので少し戻るとしっかりした踏み跡が右岸にある。それをつたい滝上に出る。水流はまるで岩の井戸に落ち込むようにして轟々と流れ込んである。


CSを持つ15mの滝。上段は三方岸壁意囲まれている。左から高巻きで越え落口に出る

 CS15m滝上流は、平凡なゴーロとなる。暗い関門から反転して明るい谷に変わるが、それもつかの間、谷はゴルジュ帯になり斜滝が連続する。釜のある滝は右から越えると、落差は無いが又釜になる。泳ぐつもりは全く無いので左から巻くが、その上流にも斜滝があり、これもついでに巻いてしまう。

 谷に戻ると、斜滝がつづく。いずれも水際を直登していくと明るく開けた二俣に出る。ここまで取り付きから2時間弱である。
 頭上を覆う木々からの木漏れ日で谷は明るく輝く。暑くもなく寒くも無い、実に爽快な気分である。左俣は、ヤゴロウ本谷で、すぐ上流に小滝がある。ほぼ中間点のここで小休止。

斜滝を越えていくと本谷との出合いである二俣。溢れんばかりの木漏れ日に谷が輝いて見える

 長居してもいいのだが、ゆっくりできない性質なのか10分もたつと・・・・そろそろ行きましょうか!
右俣にはいる。およそ半分になった流れをたどると、8mほどの滝。左壁から巻いて越える。更に数mの斜滝が連続する。いずれも難しいことは無いので水際やら水流の中心を直登していくと少し見栄えのいい2条8mほどの滝が現れる。この滝も難しくなさそうなのでノーザイルで取り付くが、岩が少し滑っておりセカンドからザイルで確保する。結果的に今日ザイルを出したのはこの滝だけだった。

 滝が終わるとゴーロになり谷は三つに分かれる。さ〜て、どのルートを行くか?

 地形図と高度計、コンパスを見ながら決定、迷わず歩を進める。勿論、どの支谷とっても稜線には出るのであるが・・・内容があって目的地、今日は五勇山の近くに出れるのが望ましい、ですね。

容易に見えた滝だが、意外とヌメリがありザイルを出すことにする。本沢、最初で最後のザイル確保!
ルートの確認、しっかりしましょう! There are three streams. Which route should we take ?


 そろそろ本遡行も後半戦に入った。水量は、半分以下に減少、いよいよ源流っぽくなってきたが、斜滝やナメ滝など小滝が続くようになる。
 滝とも流れのある急なガレとも区別つかぬような斜滝がダラダラ続く所もあるし、小滝ながら巻かなければならぬ滝もある。決して急がず水遊びの気分で一つ一つ越していく。40分くらいのんびり遡行が続く。


 水流はかなり細くなってきたが、まだ涸れない。急になったルンゼを詰めていくと傾斜の強いスダレ滝(8m?)が現れる。岩は黒光りして滑っており取り付くしまは無いので左から巻き上がる。滝上にでて更に進めば同じような滝(4m?)、これも登れそうに無いので今度は右から巻く。滝上に出るとすぐそこに湧水点がありそれ以上は涸れ沢になっている・・・・ここで沢登は終了ですヨ〜。

 小休止して靴を履き替え沢装備を解除する。時刻は、11時を過ぎ、すっかり明るく開けた小ルンゼには心地いい風が通る。盛夏と違い、乾燥して爽やかである。少し空腹感を補い、さっぱりして最後の登行にかかる。
 
 ガレたルンゼは登るほどに急になる。しばらくで藪に突入するが、けもの道が処々にありそれをつたえばたいした労力は要らない。藪に入って10分少々でひょっこり登山道に出る。右につたえばわずかで更に立派な登山道、ここが国見岳方面との分岐である。右折すればすぐに小広場があり、かわいらしい、『五勇山』の標識がある。約束の時間よりずいぶん早く着いてしまったようだ。

 ハイク組が少し早めに下山して来ればいいが・・・・しかし、期待したとおりにはいかず彼女等が着いたのは、約束よりは早いが、13時を過ぎていました。

8mのスダレ状の滝を左から巻くと急なガレ
更に、4mの滝を右から巻いて滝上にでれば、そこが湧水点になっていた
沢靴から登山靴に履き替え、急なガレをひたすら登り藪に突入!
たいした藪漕ぎも無く登山道へ飛び出す。右へ進むとすぐに国見岳分岐、続いて五勇山山頂
待つこと1時間と少しでハイク組と無事合流しました

 五勇山からの下山は、1時間と30分。急な下りは無く、適度の傾斜でジグザグに登山道が踏まれており非常にラクである。多分、登りもコンスタントな速度で登れるのだろう。今日のヤゴロウ谷は、滝数もそこそこで、結構愉しめたが、どうもハイライトの無い谷だったような気がする。強いてあげれば、CS15m滝。迫力があり見ごたえのあるたきであった、と思う。

 参加者の皆さん、お疲れ様でした。又、機会つくって、脊梁の山々訪ねましょう!


 尾手納〜五勇山〜国見岳 


昨夜は、おいしい肴とお酒をいただきながら秋月を愛で、今日は快晴の青空の下、秋山を堪能しました。
勿論、11月の北アルプスに備えボッカトレもしっかりやりましたからご安心を!
皆さんお疲れ様でした!

石堂屋分岐 五勇山ピーク通過 烏帽子岳分岐
秋の気配漂う快適な縦走路を行く。標高は、1600〜1700m。

  懇親会:2008.10.12 

どなたとどなたが宴会の主役?写真はうそつきませんネ。
17:00過ぎから開始しましたが、21:00過ぎには終了。明日に備え早めに就寝しました。




Reported by K. Kubo  Photo presented by K. Akazawa & C. Shintani